3月13日福岡で桜が開花したとの情報を最初に,今年も全国各地で例年より早い桜の開花情報が次々と寄せられています。
梅が咲いてもまだまだ寒い日もある早春の感が強いですが,桜の開花の報が入ると一気に本格的な春になった気がします。
さて,万葉集に梅と桜を同時に詠んだ和歌2首を紹介します。
梅の花咲きて散りなば 桜花継ぎて咲くべく なりにてあらずや(5-829)
<うめのはなさきてちりなば さくらばなつぎてさくべく なりにてあらずや >
<<梅の花が咲いて散ると 桜の花が続いて咲くはずですよ>>
鴬の木伝ふ梅のうつろへば 桜の花の時かたまけぬ (10-1854)
<うぐひすのこづたふうめのうつろへば さくらのはなのときかたまけぬ>
<<鴬が木から木へ飛び移る梅の花が散ると,いよいよ桜の花の咲く時期が近付いてきますよ>>
梅が散った後,早く桜が咲かないかなあと心待ちにする気持ちは1300年前も今も同じだったのでしょう。
ところが,2006年の春,関東地方をはじめ多くの地域で何と梅と桜が同時に咲くということがおこりました。
私もおやっと思ったのですが,このことはいろいろな方のブログでも報告されています。
北海道では春が一気にやってくるので梅と桜は毎年同時に咲くような感じらしいとのことですが,関東以西で同時は珍しいのではないのでしょうか。
日本の四季を感ずる自然の変化は,1300年前もこれからも大きく変わらないでほしいと願いたいものです。
地球の歴史から見て1300年というのはほんの一瞬です。急激な変化は地球の生物にとって大きな影響がないわけがありませんからね。
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