2013年8月18日日曜日

2013夏休みスペシャル‥「山梨市万葉の森を訪ねる」

8月13日は少し早いですが妻の両親の墓参り(茨城県古河市)とペットの墓参り(東京都練馬区)に妻と出かけました。
<夏の山梨市を訪問>
翌14日は妻と一緒に猛暑の山梨市へ行き,笛吹川フルーツ公園万力公園万葉の森などを訪ねました。目的は何か?当然,山梨名物ほうとうと,今が旬のブドウモモを食べにです(万葉の森については妻に内緒にして家を出発)。
実は,山梨県の地名を詠んだ万葉集の和歌は次の東歌のみです(このほか静岡県と併せて富士を詠んだ高橋虫麻呂の長歌が巻3にあり)。

むろがやの都留の堤の成りぬがに子ろは言へどもいまだ寝なくに(14-3543)
むろがやのつるのつつみの なりぬがにころはいへども いまだねなくに
<<都留の堤はようやく完成しそう。子供はいつ?と周りは云うけど,まだ共寝もしてないのに>>

それでも山梨市には万葉の森があるというので,どんなとこか見に行きたいというのが,私の希望でした。
さて,JR武蔵野線中央線中央本線を乗り継いで山梨市駅に午後1時頃到着。さすがに,お隣の甲府で最高気温40.7度(今年2位),勝沼で40.5度(今年3位)を記録した数日後に行ったものでしたから,その暑さは予想以上でした。
早速近くのスーパーで山梨県産であることを確認のうえ,モモと種無し巨峰を買い,クーラボックスに入れました。
<山梨と言えば猛暑でもほうとう食うべし>
そして,グウグウ鳴っているお腹を抱え,駅近くのネットで割と評判のほうとう専門店に入りました。この猛暑の中,アツアツのほうとうを食べる人はいないだろうと予想して店に入ると,ほぼ満席で唯一空いていた隅の1テーブルに案内されました。店内は適度に冷房が効いていて,外を歩いて火照った体にはちょうど良かったのです。冷やしほうとうもあるらしく,そんなに冷房を強くできないのかもしれません。
妻とよく冷えた中ジョッキでまずは乾杯し,塩の効いた枝豆(1個しか豆がないものが結構入っていたので,本当に枝から茹でたものでした)をほおばっている,汗で失われた塩分が補充されるのがわかる気がします。
「豚バラ」と「地鳥」のほうとうを1人前ずつ頼み,しばらくすると店員さんが2つの鍋をそれぞれ卓上ガスコンロに乗せてできました。厨房ではなく,客のテーブルで煮る方式です。目の前で15分も近く煮たててから食べます。そのくらいすると身体も冷房でかなり冷えてきたので,ちょうど良い具合です。それぞれ妻と分け合って食べました。両方とも評判だけあって美味しかったのですが,無理に比較をすると私も妻も地鳥の方が口に合いました。年のせいでしょうか。
<フルーツ公園を目指す>
遅い昼食が終わって,山梨市駅に戻り,タクシーでフルーツ公園に向かいました。運転手さんに「今日の暑さはどう?」と聞くと「数日前に比べると少しはマシかな」との返事。「この暑さはブドウやモモの生育に結構影響している?」と聞くと運転手さんもブドウ畑を持っているようで「良くないね。暑すぎてブドウの色がなかなか付かない。それと雨が降らないので水やりが大変だよ」とのこと。
「斜面だから水を上げるのが大変?」と素人の質問をすると「今はどの畑も給水管が通っているからそんなことはしないで済むけど,水を出す時間が畑ごとに決められていて,その時間だけでは,根の下の方まで水が行かず全然足らない。雨乞いをしたい気持ちさね」と。
タクシーは急坂を唸りを立てて登っていきます。大きく蛇行した道を5分ほど昇るとフルーツ公園の手前の一番低い場所にある駐車場に到着。
<フルーツ公園を到着>
フルーツ公園は入場無料で,本来は果樹研究施設のようです。展示施設もありました。中を循環する乗り物は1回2百円。その他は施設でフルーツや土産を買ったり,レストランで食事をすることで収入を得ているようです。
園内はいろいろな果樹が植えられていました。私たちは徒歩で一番高い場所(富士屋ホテル付近)まで登りました。ここまで来ると標高が550mほどの場所なので,風がさわやかで気持ち良く感じることができました。
眼下に甲府盆地東部を見渡せる場所で,景色を見ながら昼食前にスーパーで買ったブドウがクーラーボックス内でちょうど冷えていたので食べました。また,自宅から凍らせて持って行ったミネラルウォーターも半分位溶けて,溶けた水は冷たさ抜群でした。素晴らしい風景,涼しい風,美味しい地元の種無し巨峰を同時に味わいながら。

帰りはフルーツ公園の最上部の乗り物駅から園内の乗り物の最終便に乗って下の駐車場まで下りました。下の駐車上に降りると,熱風の風に戻り気温がまだ高いことが分かります。
そこからは山梨市駅方面へ歩いて下ります。フルーツ公園のすぐ下にある果物の直売所があったので寄りました。時間が夕方に迫っていて,売れ残った各種ブドウやプラムをたくさん試食させてもらいました。
<シャインマスカット購入>
店の人に悪いので,一番美味しかったシャインマスカット(マスカット・オブ・アレキサンドリアや甲州路などを掛け合わせた品種で皮ごと食べられる)を一房買いました。グラム単価よりすごく安くしてくれ,さらにプラム10個をおまけに付けてくれ,ありがたかったです。
急こう配を降りてきて笛吹川を渡る手前に万力公園があり,その中の森を「万葉の森」と呼んでいます。妻に少し寄りたいというと「OK」の返事がありました。先ほど,マスカットを安くしてもらったので,機嫌が良いようです。
<「万葉の森」散策>
中に入るとなんと鹿が飼われているではありませんか。万葉集に出てくる植物を100首以上植えているとのことで,万葉歌碑も建てているという力の入れようです。万葉集の和歌があまり詠まれていない山梨県ですが万葉集が地域に与える力はすごいと感じました。


もう少しいろいろ園内を回りたかったのですが,帰りが遅くなるので,写真を少し撮っただけで山梨市駅に向かいました。

自宅の近くの駅に到着したのが夜8時を過ぎていましたので,サイゼリアに寄って夕食としました。
昼食のほうとう屋さんでは中ジョッキ×2,枝豆1,ほうとう×2で計4千円(値段は普通との印象)でした。夕食のサイゼリアでは,料理4品,中ジョッキ×2,ワインデキャンタ500mlで計2千8百円。やっぱりサイゼリアは安い。
今回,いろいろなモノの値段の話を少ししました。次回のスペシャル企画は経済の視点で山上憶良貧窮問答歌を考えてみることにします。
2013夏休みスペシャル‥「貧窮問答歌を経済の視点で見る」

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