前投稿で,万葉時代,物流,人の輸送,漁業に船(舟)が活発に利用されていただろうと書きました。それをさらに裏付けるように船(舟)が出てくる和歌は,万葉集に3百首弱はあると思われます。船に関係するたくさんの言葉が万葉集で次のように使われています。
<船の部分や船具に関連する語>
楫(かぢ),楫棹(かぢさを),棹(さを),楫柄(かぢから),艫(とも),舳(へ),櫂(かひ),帆(ほ),舟棚(ふなだな),碇(いかり)
<船着き場,船置場やその業務に関連する語>
港(湊,水門),津,浦,崎,浜,渚,江,堀江,渡し,船瀬,泊つ,津守,渡り守
<乗船,走行やその業務に関する語>
船待ち,船装ふ,船出,舟寄す,漕ぐ,行く,帰る,渡る(す),通ふ,浮ぶ,覆る,乗る,船競ふ(ふなぎほふ),潮待ち,風守り(かざまもり),朝凪ぎ,夕凪ぎ,水脈(みる),船方,舟人,水手(かこ),舟乗り,引舟
この他にもあると思いますが,これだけでも船に関する造船,航行,浚渫などの技術,乗組員,港湾スタッフなどの配置が,万葉時代にはある程度システム的に行われていたと私には想像できます。
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